な に か つ く っ て み ま せ ん か ? て づ く り 横 丁 !

七宝焼の技法の基本

釉薬の水洗い(一般)
1、七宝絵の具(粉末の釉薬)を容器に入れ次に水を入れます。竹べらで軽くかきまぜて釉薬をとぐように洗います。 2、釉薬が沈んだら、静かに上澄み液を捨てます。再度水を注ぎとぐように洗い、これを3〜4回繰り返します。 3、水が澄んできれいになったら、釉薬がかぶる位の水を入れて準備完了です。

釉薬の水洗い2(粒子を細かくする場合)
1、釉薬を乳鉢に入れ水を注ぎ、釉薬の表面の不純物をこすり取るように乳棒でかきまぜま。 2、水が澄んできれいになるまで水を取り替えながら、すすぎを繰り返します。 3、水洗いした釉薬を容器に移し、かぶる位の水を入れます。
◆主に透明用、銀用絵の具を使うときの洗い方で、焼成後の絵の具の発色がきれいになります。

釉薬の盛り付け
1、裏引き 2、素地磨き 3、図案を描く
 
釉薬をのせる素材に裏引き絵の具で裏引き加工をします。

※美術工芸センターの商品は裏引き加工済みです。

金属研摩面で表面を磨いて、油分や汚れを取ります。油分や汚れがあると焼成後、釉薬がはがれる原因になりますので念入りに。 研摩した面に水性ペンで図案を書きます。鉛筆や油性ペンはあとが残りますので使用しないで下さい。
4、釉薬を盛る 5、多色盛り  
 
デザインに沿って厚さ1mm位で均一に釉薬をホセで盛ります。釉薬の水分が多いときはティッシュペーパーで吸い取ると制作しやすくなります。 2色以上の釉薬を盛る場合は、釉薬と釉薬の間はピッタリと埋めます。釉薬の色を変えるとき、色が混ざらないようにホセを水で洗いましょう、七宝絵の具は混色ができません。  

焼 成
1、乾燥 2、焼成 3、仕上げ 4、取り付け
銅板の素地が出ないように全体に釉薬を盛ったあと金網にのせます。余分な水分をティッシュペーパーで吸い取り、炉の上で乾燥します。 乾燥すると釉薬が落ちやすいので注意しながら、約800度の炉に炉用ピンセットで静かに炉の中のクラの上に金網ごと入れます。焼成時間約1分です。 炉から出した直後は熱いので注意して下さい。冷めたら金具に入らない場合がありますので七宝面を手前にし平ヤスリではみ出た釉薬を削ります。 金具に接着剤を竹べらでのばし(接着剤を付けすぎるとはみ出たり接着剤が乾きにくくなります)、作品をはめて完成です。

補修の方法
● 気泡(ピンホール) ● 焼き縮み ● 焼き欠け ● ひび
盛った釉薬の押さえが足りない場合や、十分乾燥していない場合に起こります。
酸洗い(ディクセル)をして再度釉薬を盛り焼成します。
透明色(特に青竹)の釉薬を高温焼成した場合に起こります。
ヤスリがけをして被膜を落し、再度釉薬を盛り焼成します。
釉薬を盛った後、乾燥しすぎて釉薬が落ちた場合や、粒子が粗い場合に起こります。
ヤスリがけをして酸洗いし、再度釉薬を盛り焼成します。
釉薬を厚く盛って焼成した場合に起こります。また何度も焼き直しをして表面が厚くなった場合にも起こります。多色盛り七宝やフリット七宝では、一般的に適温の炉に1〜2回の焼成で完成させるのがベストです。

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