舞台の踊り子
1878年　パステル　60×44cm
所蔵：オルセー美術館／フランス

「人々は私を踊り子の画家という。私にとって踊り子とは美しい衣装を描いたり、運動を表現する口実に過ぎないのに・‥」とドガは書いています。彼はバレエやオペラが好きで、オペラ座などによく通っていました。1873年オペラ座が焼け、バレエ団がドガのアトリエの近くに引越してから、一層よく写生に行っています。舞台でフットライトを浴びる踊り子の瞬間の運動や衣装の動きをその本質を把えて表現するために多くのデッサンや習作が積み重ねられました。

ドガ　Edger Degas（1834〜1917）
「踊り子の画家」とも称されるドガ。その強烈なエネルギーに満ちた革新的な色彩の世界。かつて数多くの芸術家が集うパリの「ニュー・アテネ」と呼ばれる一角に育ったエドガー・ドガ。ドガは同世代の画家達の中でも、デッサン力にひときわ優れており、一瞬の動きを捉えた、躍動感あふれる作品が多くあります。